終盤戦に入り、負けられない試合が続いている巨人だが、今試合はプロ入り初先発の代木大和投手(22)がマウンドへ上がった。説明するまでもないだろうが、緊迫する1軍での先発は、リリーフとは違う緊張感がある。どんなピッチングをするか、注目していた。

仕方ない部分もあるが、3者凡退に打ち取ったイニングは3回の1イニングだけ。逆球も多く、真っすぐの球威もいまひとつだった。それでも逆境に強そうな雰囲気はあった。

巨人対広島 プロ初勝利を挙げた巨人代木大和(右)は橋上秀樹監督代行と笑顔で記念撮影(撮影・足立雅史)
巨人対広島 プロ初勝利を挙げた巨人代木大和(右)は橋上秀樹監督代行と笑顔で記念撮影(撮影・足立雅史)

初回1死から2番の菊池にストレートのフォアボール。続くファビアンには初球のチェンジアップをレフト前ヒットを打たれた。2番打者に四球を出し、自信のあるチェンジアップを初球で打たれた。動揺しただろうが、4番の坂倉に対して真っすぐを続けて1-2と追い込み、そこから外角低めにカットボール。見事に併殺に打ち取った。

勝ち投手の権利がかかった5回表も勝負強さを見せた。2死一、二塁から第1打席でヒットを打たれているファビアンに対し、1-2から低めのボールゾーンに沈むチェンジアップで空振り三振。要所、要所で勝負強さを発揮していた。

巨人対広島 5回表広島2死一、二塁、ファビアンを空振り三振に仕留め雄たけびを上げる代木大和(撮影・河田真司)
巨人対広島 5回表広島2死一、二塁、ファビアンを空振り三振に仕留め雄たけびを上げる代木大和(撮影・河田真司)

この勝負強さは、たまたまではないと思う。捕手のサインに首を振り、真っすぐやチェンジアップを投げていた。自分の自信のある球を投げ続けていたというより、自分で打者を打ち取るイメージを持って投げているのだろう。これが勝負強さにつながったと思う。

ただ、まだまだ真っすぐの球威も制球力も上げなければいけない。チェンジアップに自信がありそうだが、この球種をウィニングショットとして使いたいのなら、もっと右打者の内角へ厳しく攻められるようにレベルを上げないといけない。今後の課題として、取り組んでいってほしい。

巨人対広島 先発登板で力投する巨人代木大和(撮影・河田真司)
巨人対広島 先発登板で力投する巨人代木大和(撮影・河田真司)

スタンドで代木の祖母らしき人が、目をつぶり、両手を握り締めて応援する姿が映されていた。見ている自分も、思わず「ここで打たれるなよ」と応援する気持ちになってしまった。初勝利、おめでとう!(日刊スポーツ評論家)