<日本ハム2-6西武>◇9日◇札幌ドーム

 節目に到達したら、今度はライバルの背中がはっきりと見えてきた。西武牧田和久投手(26)が20セーブ目を挙げた。3点差に迫られた8回、1死満塁という状況でマウンドへ。予定より早い登板にも、心は乱れなかった。中田をスライダーで見逃し三振、2死になると振りかぶり、得意のワインドアップクイックも交えて代打ホフパワーを翻弄(ほんろう)。最後は二ゴロに仕留めてヤマ場を乗り切った。「20セーブは、抑えになってから目標にしていた数字。良かったです」。成し遂げてきた仕事を素直に喜んだ。

 先発として活躍しながら、交流戦後の6月にチーム事情から抑えへ配置転換。慣れないポジションに戸惑いながらも確実に順応し、数字を積み上げてきた。しんどくないはずはない。ファンからのプレゼントは入浴剤が多いそうだ。「そんなに疲れて見えるんですかね?」と苦笑いするが、誰もが働きを認めている証拠。たまった数は40個以上になるという。中には「坂本龍馬の入浴剤」なるものまであったらしく、ある時龍馬好きの菊池が先発した後にすかさず渡した、さりげない気配りも心憎い。

 オリックスが敗れて、3位とは7月1日以来となる2ゲーム差にまで接近。渡辺監督は「試合中もオリックスの情報は入れてないし、(負けたら終わりの)トーナメントのつもり。最後は勝負根性をもってるやつが勝つ」とうなずいた。「クライマックスにいける圏内。逆にこれ(20セーブ)が通過点と思ってやります。もっともっと上を目指します」。そう言いきったルーキーこそ、チーム指折りの勝負根性を持っている。【亀山泰宏】