<パCSファーストステージ:日本ハム1-8西武>◇第2戦◇30日◇札幌ドーム

 シーズン終盤につくった課題を、CSの舞台でも露呈した。日本ハムは1、3、8回と再三、三塁まで走者を進めながら、あと1本が出なかった。終わってみれば、ホフパワーの先制ソロが唯一の得点。好機で凡退した稲葉篤紀外野手(39)は「後半戦の戦いぶりが最後まで出てしまった。これが、今の僕らの実力」。引き揚げる西武ナインの横で報道陣に囲まれ、対照的に肩を落とした。

 1回1死一、三塁、2点を先制した前日29日の初戦同様にカウンターパンチを浴びせたが、小谷野、稲葉が倒れて無得点。数時間後に訪れる結末を予感させるように、重苦しい空気が札幌ドーム内に満ちた。1点を追う8回には、無死一、三塁で中軸3人が凡退。西武の内野手がバックホーム態勢を敷く中、間を割ることも、犠飛を放つことすらもできなかった。

 4年目で初めて主力としてCSに出場した中田翔内野手(22)も、2試合で8打数無安打。「悔しい思いしかない」と唇を噛んだ。それでも今季途中には4番を打つなど、チームトップの18本塁打、91打点と、ようやく大器の片りんを見せ始めた。「1年を通して結果を残せる選手になりたい。フォームをコロコロ変えているようではダメ。徹底的にやって、1つのコレというものを見つけていきたい」。胸に刻まれた悔しさを、来季への糧とする。【本間翼】