“ヤフーの呪い”は和田が解く!

 中日は9日、ナゴヤドームで全体練習を行い、日本シリーズ(12日開幕)対策のミーティングも開いた。1、2戦目の舞台は07年から9連敗中の敵地福岡ヤフードーム。第1戦先発が予想される左腕和田の攻略がカギとなる。対戦打率4割を超える「和田キラー」が、ほかならぬ和田一浩外野手(39)。ともに昨季MVPの「和田対決」がシリーズを左右する。

 落合竜が本番モードに突入した。全体練習前、本拠地ナゴヤドームには緊迫感が漂っていた。オレ竜が誇るスコアラー陣が集結。選手たちも早めに球場入りした。ベンチ裏では、日本シリーズの相手となるソフトバンク対策のミーティングが行われていた。

 どんな対策が行われたかは極秘扱い。それでも気になるデータがある。1、2戦目の舞台となる福岡ヤフードームで落合竜は07年の6月から9連敗中だ。敵地での最初の2戦をいかに戦うかがポイント。先発が予想されるのは和田、杉内の両左腕で、特に第1戦の和田に抑え込まれるようなことになれば、シリーズ全体の流れを失うことになりかねない。

 そこで期待されるのが主砲・和田だ。実は西武時代から、ソフトバンク和田を得意にしてきた。28試合で74打数33安打、打率4割4分6厘、5本塁打、14打点と相性は抜群だ。

 「それはまた別物だから。目の前の1試合に集中して戦うだけ。大体、これまでに当たっている投手なので、そんなに変わらない」

 本人は「和田キラー」の指摘を笑ってかわした。ミーティングについて問われても核心には触れず、平常心を強調した。大舞台を何度も経験してきた男の自信がうかがえた。シリーズを占う第1戦、この男のバットにかかる期待は特に大きくなりそうだ。

 ミーティング後に行われた練習では前日と同じように、バントの構えからフリー打撃を行った。いわゆるバスターでのフォーム確認。CSでは11打数1安打に終わった和田だが、シリーズに向けては自信ありげにこう言っていた。

 「やるべきことはわかっている」

 そして、前日に落合監督から勧められたのが、バスターでの打撃練習だった。どうやら、腕の使い方、タイミングの取り方に、和田爆発のヒントがありそうだ。

 「やりたいことは練習中にやれている。いつも通りの野球をした方が勝てるんじゃないかな。短期決戦はあっという間。ほとんどの選手は力を出せないまま終わってしまう。僕も、シリーズは何度、やっても攻略法というのはないよ」

 昨季の日本シリーズでは打率4割1分4厘と暴れた“シリーズ男”でもある。和田VS和田の昨季MVP対決-。打の和田に軍配が上がれば、福岡ヤフードームの鬼門をぶち破ることができるはずだ。【鈴木忠平】