ゴールデングラブ(GG)賞を初受賞した中日大島洋平外野手(26)が荒木塾で“足技”を盗む。26日、所用のためナゴヤ球場に訪れ「誘っていただいたんで見て聞いて盗みたい。これまで先輩と一緒に自主トレしたことがないので」と来年1月に熊本で荒木雅博内野手(34)とともに自主トレを行うプランを明かした。大島にとっては2度目のオフで初の合同自主トレだ。

 GG賞の受賞で安定した守備力をアピールしたが、盗塁数は2年連続で8個に止まった。日本シリーズでは盗塁を成功させたもののソフトバンク川崎、本多の足技を目の当たりにしてその違いを痛感した。「やっぱりスタート。あれだけリードしていれば、そりゃ成功するなと。技術的なところも大きい」。技術的にはまだ未熟。だからこそ、07年に盗塁王に輝いた荒木に成功の術を学ぶつもりだ。荒木の自主トレは徹底的に走り込むことで有名。昼は下半身を、練習後は先輩を質問攻めにして盗塁のエキスをもらう。

 「僕には本塁打王は無理だと思う。GG賞、盗塁王、首位打者は選手をやってる以上はとってみたい賞ですから」。今季は96試合に出場して打率2割4分3厘。レギュラーに定着しつつあるが、納得はしていない。夢の“変則3冠”へ。大島にオフはない。【桝井聡】