日本ハムのトレーナー陣が一丸となって、初めてのキャンプを迎える栗山英樹監督(50)をバックアップする。2月1日から沖縄・名護市で行われる春季キャンプ。1カ月にわたる長丁場で重要になってくるのが選手の体調管理だが、今年は監督の体調にも目を光らせる方針だ。

 新しく指揮を執ることになった栗山監督はコーチ経験がなく、指導者としては文字通り初体験のキャンプとなる。キャンプに向けてランニングをするなど、体力づくりに励んでいる栗山監督だが、怖いのが精神面での疲労だ。

 就任以降、チーム状態の把握に努める一方で、白鴎大教授としての仕事もこなすなど、それでなくともハードな日程をこなしてきた。福島チーフトレーナーは「監督の性格からすると『俺はいいから、選手を見てやってくれ』と言うでしょう。熱血漢で、自分の体調が悪くても周囲への気遣いから黙っているタイプなので、こちらから声をかけるなど目を配りたいと思っています」。指揮官が倒れてからでは遅い。危険信号を事前にキャッチすべく、細心の注意を払っていくつもりだ。

 昨年のキャンプ中には、当時ルーキーだった斎藤が腹痛を起こし、練習試合の登板を回避するアクシデントがあった。疲労から免疫力が落ちるキャンプ終盤は、特に警戒が必要になる。指揮官が交代し、新体制で臨む今年のキャンプは“ノーモア佑ちゃん”で全員完走を目指す。【中島宙恵】