中日中田賢一投手(29)が9日、沖縄・北谷キャンプでシート打撃に初登板し、注目のルーキー高橋周のバットをへし折るなど好投した。先頭井端に二塁打を浴びたが、打者8人に対し、許した安打はこの1本。この日登板した6人中最速の142キロをマークするなど、かつて“暴れ馬”と称された豪快なストレートは威力十分。昨年はケガもありわずか2勝。「去年は休んでいるので、今年はしっかりやらないと」と気合十分だ。

 投ゴロに仕留めた高橋周との対戦前、権藤投手コーチから「ストレートで行け」と指示。中田賢を、セットアッパーで起用するプランも持つ同コーチは「高木監督が高橋に『ストレートに振り負けるな』と言っていたから、あそこで変化球を投げたらかわいそう」と舞台裏を明かした。見え見えの直球だったが、力でねじ伏せ、貫禄を示した。