ソフトバンクが2月29日、宮崎キャンプを打ち上げた。

 秋山幸二監督(49)はキャンプ打ち上げでもチームの「白紙」を強調した。中でも43勝トリオの抜けた先発陣について「まだまだ未知数な部分がある。オープン戦で新たに成長しないといけないところがある。そこは注文しながらやる」と実戦で6枚を定めていく。振るい落としというイメージではなく「実戦の中でどう力を出していくか」と底上げの意識が強い。摂津とペニー、帆足が新3本柱になるのは当然ながら、売り出し中の155キロ左腕川原やフォームを模索する岩崎、剛から柔へスタイルを変えた新垣、プロ未勝利の巽らの上積みを狙っている。★ソフトバンク気になるポイントの現状

 ◆先発

 右では摂津と帆足、ペニーが高く評価されるが、岩崎が停滞気味なのは気がかり。左腕ではピントが存在感を出している。

 ◆DH

 左翼は内川が基本線のためポジションのかぶる松中とペーニャはDHをつかみたいところ。一塁は小久保有利ながら新打法のカブレラのアピール次第では侮れない。いずれにしろ4人のうち2人が、代打要員になる可能性が高い。秋山監督は今後のオープン戦で「同じ打席数で競ってもらう」と競争をあおった。

 ◆遊撃

 現時点では打撃好調な明石がリード。秋山監督は「調子は1カ月あれば取り戻せる」とし、今宮も打撃復調ならチャンス。

 ◆勝利の方程式

 馬原が右肩手術で不在。ファルケンボーグが代役有力も、高山投手コーチは「簡単に代わりが務まるポジションではない。あらゆる想定を考える」。セットアッパーの森福や金沢らも力は十分。当初はポジションのしばりを設けずに勝ちパターンを探ることになりそうだ。