開幕投手は吉見に決定!

 中日吉見一起投手(27)が2年ぶり2度目の開幕投手を務めることが16日、分かった。高木守道監督(70)は1月に山本昌投手(46)を開幕投手に“指名”して争いをあおってきたが、最終的には4年連続2桁勝利の大黒柱に開幕(30日広島戦)の大役を任命。最多勝右腕で先陣を切り、開幕ダッシュを決める。また開幕カード2戦目には川上憲伸投手(36)、3戦目には中田賢一投手(29)が先発することになりそうだ。

 高木竜のシーズンが最多勝&最優秀防御率の2冠右腕で幕を開ける。3・30広島戦(ナゴヤドーム)のマウンドを託されたのは山本昌ではなく、吉見だった。

 この日はナゴヤ球場でランニングなどで次回登板に向けて軽めに調整。今後は20日西武戦、24日楽天戦に登板して開幕へ向かう予定だ。3連覇へ向け、背番号「19」が、開幕ダッシュでチームを勢いづける。

 大ベテランとの一騎打ちだった。1月に高木監督が地元テレビ局の番組に出演して、開幕投手に29年目山本昌を“指名”。周囲の注目は昨季右足首のケガで登板ゼロに終わった210勝左腕に注がれた。そんな状況でも吉見は「自分のやるべきことをしっかりやるだけです」とキャンプでもスロー調整を貫いた。

 首脳陣も泰然自若の“エース”に開幕を任せることを決断した。高木監督は15日の巨人戦(浜松)の後に「もう本人には言ってある」と発言。16日には広島での練習を終えて「吉見?

 そうかも分からんな」と否定はせず。権藤投手コーチも「名古屋で投げさせないわけにはいかない」と開幕カードに登板させることを明かした。

 開幕投手が決まったことで、広島3連戦の先発が固まりつつある。2戦目を任されるのは4年ぶりに古巣に復帰した川上だ。ここまでオープン戦2試合で計5イニングを1失点と順調にステップアップ。この日は今日17日の広島戦に向けてマツダスタジアムで練習して「結果です。抑えたいですね」と目を輝かせた。高木竜の船出は吉見&憲伸の新旧エースコンビで幕を開けることになった。