<オープン戦:西武1-4巨人>◇17日◇西武ドーム

 「開幕投手決定」は次戦まで持ち越しとなった。西武渡辺久信監督(46)ら首脳陣の構想の中では、涌井秀章投手(25)で固まっているとみられるが、6回2失点の結果とともに、内容を吟味。「結果は2点だから悪くないし、状態もそんなに悪くない」と振り返ったが、エースに求めるハードルは高く、この日は明言を避けた。

 涌井自身も、理解の上だった。反省点に挙げたのは5回。1死二塁から小笠原を歩かせ、高橋由に左中間への2点適時二塁打を浴びた。「小笠原さんへのフォアボールですね。あれがなければ、2点目は取られていなかった」と猛省。「前回よりは良かった」と仕上がり具合への満足度は上がってきたが、点の取られ方を悔いた。渡辺監督も「2点取られたのはカウント負け。その前の四球ももったいなかった」と指摘した。

 開幕投手の座は揺るぎないが、オープン戦最後の登板となる次戦に向け、涌井は「三振を取れるところで取って、キッチリ0で抑えられれば、(シーズン開幕へ)気持ち良く投げていける」と無失点をテーマに挙げた。報道陣から開幕投手について聞かれ、「どうでしょうかね。まだ、言われてないです」と笑ったが、その目は開幕のマウンドだけを見つめる。【久保賢吾】