<阪神3-2DeNA>◇31日◇京セラドーム大阪
珍しく感情を爆発させた。6回、1点差とし、なお満塁のチャンス。阪神新井貴浩内野手(35)はDeNA左腕・篠原の真ん中高めの変化球を見逃さなかった。左翼越えの逆転2点打。ベンチを見ると和田豊監督(49)がガッツポーズしていた。新井貴も、思わず二塁上で右拳を突き出した。
試合後、お立ち台に上がって声を張り上げた。「最高にうれしいです!
四球、死球でお膳立てしてくれたんで気合全開で(打席に)入りました。どんどん積極的に振っていこうと思って。ホント、ほっとしました」。5回までわずか1安打。劣勢の展開で迎えた6回、1死走者なしから新井良が死球、平野が四球、大和適時打、鳥谷が四球と全員がつないでくれたチャンスだった。それを見事に結果に結びつけた。
阪神の4番-。新井貴は今年も宿命と向き合うことになった。日替わりで4番が試されていたオープン戦の最中、実は和田監督に直々に4番を伝えられていた。打てばあがめられ、打てなければたたかれる。「それ(重圧は)は、わかりきっている。わかってることだから」。今年も4番を打つと決まった瞬間の心境を問われると、複雑な表情になった。ただ、直接、監督が4番としての期待を伝えてくれたことを重く受け止め、開幕を迎えていた。
「新井が打てば勝つ。うちのチームは」。監督として初勝利を飾った和田監督は、こう言った。新井貴は今年も重いものを背負い、戦い続ける。【鈴木忠平】



