<ソフトバンク0-14日本ハム>◇11日◇北九州

 敵地スタンドの猛烈なヤジを浴びながら、冷静に任務を完遂した。日本ハム八木智哉投手(28)が102球の3安打完封勝利。「うれしいです。序盤に打線が大量点を取ってくれたので、力まずに投げることができました」。降雨コールドながら完封勝利と記録された09年5月のロッテ戦(5回無失点)を除き、9回完封は、新人王を獲得したルーキーイヤーの06年9月18日楽天戦以来6年ぶり。大敗に悔しがるタカファンを尻目に、涼しい表情でバスへと乗り込んだ。

 直球と、曲がりながら沈むシンカーのコンビネーションで、凡打を積み上げた。強力打線を相手に両翼92メートルの狭い球場という“悪条件”にも「風も舞っていたので、飛球が上がれば戻る。低めに集めれば大丈夫だと思った。集中力を切らさずに臨めました」。敵地の声同様、置かれた環境も頭脳からシャットアウト。鶴岡のミットだけを目がけた。

 8連戦の初戦だった前日10日に、ローテの一角だったケッペルが右肩の張りを訴えて緊急降板。この日登録を抹消された。栗山監督は「ケッペルがああなっているし、内容のある投球だった。ひとりで投げきってくれたのはありがたい」。またひとり誕生した“孝行息子”の今季初勝利に、目を細めた。【本間翼】