<ヤクルト1-0広島>◇15日◇松山

 広島野村祐輔投手(22=明大)が、ヤクルト戦(松山)で広陵高の先輩・白浜裕太捕手(26)とバッテリーを組み、6回2安打1失点の好投を見せた。3月25日のウエスタン・リーグ、オリックス戦(北神戸)以来、2度目の広陵コンビながらヤクルト打線を翻弄(ほんろう)。ともに高校時代に甲子園をわかした地元の星が、連敗の中でも輝きを放った。

 後輩が右の拳を突き上げた。1点ビハインドの6回2死一、二塁、野村は川端を内角低め143キロの直球で見逃し三振に仕留めると、感情をむき出しにした。「これ以上、点をやれないと思った」。バッテリーの勝利だった。

 6回で許した安打は田中に浴びた2本のみ。ただ、連敗中のチームには1点が重くのしかかった。打線の援護に恵まれず初黒星を喫したが、先発の役割は十分に果たした。防御率0・90は堂々のチームトップだ。

 野村

 試合自体は作れた。こういう投球を続けていきたいです。

 野村には“自由”が与えられていた。石原に続き、倉が右腹斜筋損傷で戦線離脱し、白浜に今季初スタメンのチャンスが巡ってきた。4歳年下の後輩をリードしながら、決定権はルーキーに握らせた。

 白浜

 投げたいボールを投げさせようと思った。どんどん首を振っていいと言いました。

 その言葉通り、野村はマウンド上で自己主張した。ともに常勝集団に身を置き、野村は07年夏の甲子園で準優勝、白浜は03年のセンバツで全国制覇を成し遂げた。勝負の場に、遠慮はいらないことは分かっている。白浜は試合後、「いきなり、意思疎通が出来るとは思っていない。徐々にできてくればいい」と謙遜したが、指揮官は代役の活躍をたたえた。

 野村監督

 白浜はいいリードをしてくれたわけですから。これからも、白浜を使っていくことになると思う。

 倉の復帰まではめどが立たず、リハビリ中の石原もようやく軽くバットを握り始めた状態だ。しばらくは、白浜がメーンでマスクをかぶる。

 白浜

 試合の中で勉強することがたくさんある。今日も負けているので。より多くの勝ちに、貢献したい。

 引き分けをはさみ4連敗で4位に転落した。最近5試合で5得点と得点力不足は深刻だ。打線に復調の気配が見えるまでは、バッテリーの踏ん張りが勝敗の鍵を握る。【鎌田真一郎】