<楽天4-0オリックス>◇24日◇Kスタ宮城
これぞ、野球版「マリーシア」だ!
楽天聖沢諒外野手(26)が3回2死三塁、三塁走者としてオリックス先発のフィガロのボークを誘い、貴重な2点目を奪った。足を生かした揺さぶり作戦でリズムを崩し、先発した塩見貴洋投手(23)の好投をアシスト。勝つための頭脳プレーが、今季2度目の連勝へとつながった。
状況を考え、聖沢はわざと動いた。3回2死三塁。オリックスの三塁手バルディリスはベースから離れていた。打者に集中していたフィガロはセットポジションではなく、ノーワインドアップ投球。そのスキをつき、聖沢は大きくリードをとった。すると投球動作に入っていた右腕はあわててプレートから右足を外し、これがボーク。適時打なしで1点を追加した。聖沢は「ホームスチールも狙っていた。自分ができることを考えたら揺さぶることでした」と、してやったりの表情だった。
星野監督は「相手のいやがることはどんどんやらないといけない。良い意味でのずるさがウチには欠けていた」と振り返った。発端は14日の日本ハム戦の5回無死一塁。二盗を阻もうとした捕手の嶋が二塁に悪送球し、三塁へ進塁を許した。「送球ミスもあったが(遊撃の)阿部も捕れないのなら、せめて走者にかぶさるようにしないと。嶋と阿部、同時にダブルミスはいけない」と、簡単に進塁を許したことを嘆き、阿部に“ずる賢い”プレーを求めた。
サッカーでは勝つための手段として、セットプレーで時間を稼いだりすることを「マリーシア」と呼ぶことがある。これは楽天に求められることでもある。星野監督は以前から「ずるいプレーじゃない。当たり前のプレーだ」とアピールプレーの必要性も説いていた。この日、それをリードオフマンが実践した。得点した3回は死球で出塁。右膝に当たったか微妙だったが、指で右膝を指した必死のアピールが球審のジャッジに影響した可能性はある。
俊足の1番打者として「自分が塁に出て、かき回したら、相手は嫌だと思う。相手の嫌がることをすることが自分の仕事だと思ってます」と役目を理解する。この日も3打数1安打だったが、2打席で出塁。聖沢の頭脳プレーが試合の流れを左右した。【斎藤庸裕】



