<DeNA1-3阪神>◇11日◇横浜

 3連勝だ。交流戦前に景気づけだ。阪神鳥谷敬内野手(30)の「ラッキータイムリー」が効いた~。2回2死一塁から右翼線にポトリと落ちる適時二塁打で3点目を奪った。1番に打順が変更となり5試合目、4試合連続打点をマーク。打率も3割1分に浮上。野手キャプテンがVロードを作り上げる。

 「打点製造機」鳥谷に運まで味方すれば、鬼に金棒だ。9番能見の適時打で2点リードとした直後の2回2死一塁。恐怖の1番打者は高崎の内角高め144キロに詰まった。右翼線にフラフラと舞い上がった打球だが、二塁サラサーが間一髪で追いつけない。本人もビックリのタイムリー。ポトリと落ちた白球を横目に二塁を陥れ、「ラッキーでした」と照れ笑いした。

 鳥谷

 (打順)1番は1打席目だけ。あとは場面、場面でどういうバッティングをするかを考えている。1番だから、3番だから、というのはない。ミーティングでも早い回に点を取っていこう、という話だったんで良かった。

 先発は能見。好投を続けながら、自身3連敗と勝ち運から見放されていた。なんとか楽に投げさせたい-。ナインの思いを野手キャプテンが体現した。3番から1番に打順変更されて5試合目で4試合連続打点を記録。「あそこ(1番)にチャンスが回ってきて、という考えが監督にあった。下位で作ったチャンスでトリに回れば」と片岡打撃コーチ。1番起用の裏にある期待通り、いやそれ以上にポイントゲッターの役割を務め上げている。

 日々、手のひらにバットの感触をなじませて試合に向かう。練習中、フリー打撃前のティー打撃では手袋をつけず、必ず素手で打ち込みを開始する。「汗が手袋に染みついたまま、フリーでバットを振るのが嫌なだけ」と冗談めかすが、素肌の感触から状態を作り上げるのはルーティンの1つ。繊細な感覚で準備を整え、結果を出している。

 初回にも中前打を放ち、2打席目を終えた時点では打率3割1分6厘で一瞬“首位打者”にも立った。8試合連続安打で打率3割1分はリーグ3位。首位の巨人阿部(3割1分5厘)に迫る勢いだ。

 打線が一時の不振を脱して3連勝。「毎回、同じピッチャーが来るわけじゃない。ピッチャーは変わっていく。(打線の状態が)良くても悪くても、しっかりできることをやるだけ。あと2つ勝って、交流戦に入れるようにね」。冷静に黙々と、Vロードを作り上げる。【佐井陽介】