<ロッテ3-2ソフトバンク>◇13日◇QVCマリン

 ロッテの流れを変えたのは“サンデー晋吾”こと小野晋吾投手(37)だった。ルーキー藤岡に5回まで11安打のタカ打線を相手に今季初登板。だが、37歳右腕は冷静沈着だった。6回を抑え、7回1死一、三塁のピンチ。「とにかく腕を振ろう」。冷静に投手としての原点に立ち返った。小久保を内角シュート攻めで空振り三振。多村は外角スライダーで右飛に打ち取り、切り抜けた。その裏に勝ち越し点が入り、今季初勝利を飾った。

 「この日が来ることを信じて準備してきた。やっと開幕できた」。今季開幕時、小野は2軍にいた。ここ5年は仙腸関節炎(腰痛の一種)に苦しみ、昨年も2軍スタート。だが昨オフに入念にケアし、痛みも出ずにキャンプを過ごした。オープン戦も一定の結果を出したが、藤岡らが加わったハイレベルな先発ローテ争いに生き残れなかった。

 競争が激しいのは、くさる要因ではなく歓迎すべき現象だった。「チームにとってはいい相乗効果。いい位置にいるのも意識が高いから」。そして2軍で自らは黙々と結果を残し続けた。この1カ月半で3勝、防御率0・87。ペンの不調もあり、1軍に昇格し10日の日本ハム戦で初先発予定だった。だが暴風雨で雨天中止となり、中継ぎへ配置転換。だが「しょうがない。どんな形でもチームの役に立てれば」と受け入れた。

 7年ぶりの交流戦前の首位ターン。快進撃は「ルーキーズ」の働きも大きかったが、ベテランも渋い働きを見せる。「新人がすごく頑張っているので、ベテランもフォローしたい」。藤岡の先代のサンデー男は、日曜日の登板に「そんな(考える)余裕もなかった」と笑ったが、中継ぎで欠かせない存在になる。【広重竜太郎】