<楽天5-6ヤクルト>◇13日◇Kスタ宮城

 楽天田中将大投手(23)の4勝目が泡と消えた。2点リードの9回に登板したダレル・ラズナー投手(31)が、ヤクルト・バレンティンに逆転の3ランを許した。悪いながらも8回3失点の田中からするりと勝利は逃げ、痛すぎる逆転負けでチームは再び借金生活に転落。ここのところ安定感を欠くリリーフ陣が、またも背信の結果を出してしまった。

 雨のKスタが静まり返った。9回無死二、三塁。ラズナーが投げた高めのストレートが、バレンティンのバットにはじかれて左翼スタンドに飛び込んでいった。まさかの逆転3ラン。降り続けた雨の中でも声援を送り続けた楽天ファンもさすがに言葉がない。1死も取れず今季初黒星を喫した右腕は「向こうもプロフェッショナルだから(失投は)見逃してくれない。調子が悪かったわけじゃないが、コントロールがいまひとつだった」と声を落とした。

 クローザー復権の舞台を自らぶち壊した。2点リードの9回に登板。左股関節痛から復帰後3試合目で初めて、4月30日以来となるセーブを得るチャンスだった。だが立ち上がりから甘いボールをヤクルト打線に次々と痛打される。川端、畠山に連打を許し、そしてバレンティンの3ラン。その後も宮本に中前へ抜けそうな二塁内野安打を許し、結局1死も取れずに交代を命じられた。ヤンキースで先発も務めていた男は「最初のヒットが痛かった」と転落を振り返った。

 星野仙一監督(65)は「ここのところリリーフ陣が踏ん張りきれないところがある」と悪夢の逆転劇を嘆いた。10日のDeNA戦ではルーキー釜田が7回1失点で1点リードを守って降板しながら小山伸、ハウザー、青山の3人で計5点を奪われ逆転負け。その記憶も新しい中での敗戦に「最近の悪い流れが出てしまったね」と森山投手コーチもこぼした。今後のラズナーの起用についても「どうなるか分からないけど」と言葉を濁すしかなかった。

 エース田中は「最後にああいう流れを作ってしまったのは僕のせい」と責任を背負い込んだ。それでもリリーフ陣には、2点のリードで9回を迎えた試合はきっちり締めくくる責任がある。星野監督は「もう少し勉強しないと」と厳しい言葉も向けた。連勝を逃し、チームは再び借金1。苦しいチーム状況を立て直すためには、ブルペンの復調が欠かせない。【大塚仁】