<巨人6-2広島>◇12日◇東京ドーム

 5割ターンに黄信号がともった。広島は序盤の4点が重くのしかかり、執念采配も勝利に結びつかなかった。3回に天谷宗一郎外野手(28)が4号ソロで反撃。4回に梅津智弘投手(29)がワンポイントで登板し、デニス・サファテ投手(31)は5回から2イニング登板。だが、最後に息切れし突き放された。前半戦での借金完済には、残り6試合で許されるのは1敗だけ。正念場だ。

 諦めなかった。4点ビハインドの3回2死走者なし。天谷のバットが反撃ののろしを上げた。それまで1安打に抑えられていた沢村のスライダーをフルスイング。滞空時間の長い打球は、オレンジ色に染まった右翼スタンドに吸い込まれた。イケイケムードだった巨人ファンを黙らせた。

 天谷

 高めに来た球をしっかり振りにいった。ホームランは出合い頭です。

 今季5度目の猛打賞もマーク。規定打席には満たないが、46試合で打率3割2分4厘を誇るリードオフマンの一振りが、空気が一変させた。

 ベンチも積極的に動いた。4回の守備で2死となったところで、先発今井からワンポイントで梅津にスイッチ。5回からはサファテをマウンドに送り出した。

 サファテ

 5回は初めてだったけど4回から準備していた。2イニングまでなら大丈夫。3イニングは無理だろうけど。

 頼もしい言葉どおり、2イニングで許した走者は四球での1人のみ。試合の流れを一気に引き戻した。

 攻撃でも動いた。3点差の6回1死一、二塁となり、石原の3球目でランエンドヒットを仕掛けた。ファウルになったが、セットポジションでも左足を大きく上げる沢村攻略の一手だった。2死一、二塁からも木村の打席でも再び仕掛けたが失敗。得点にはつながらなかったが、明確な指針は示した。

 野村監督

 動いていこうという話はしていた。それが現状。若い選手が多い中、動けるところは動いて行く。(良い)雰囲気は僕自身感じている。

 執念采配も惜しくも実らず今季2度目の巨人戦のカード勝ち越しはならなかった。前半戦の5割ターンは、残り6試合を5勝1敗で乗り切らなければならない。今日13日からは、今季8勝1敗とお得意様のDeNA3連戦(横浜)。取りこぼしは許されない。【鎌田真一郎】