<阪神4-1中日>◇12日◇甲子園

 帰りの駐車場で、中日高木守道監督(70)はため息交じりに吐き出した。「0点、2点、1点じゃあ、2敗しても無理はない。よう1つ勝ったと言ってもいいぐらいだよ」。1勝2敗に終わった阪神3連戦は貧打に泣き、計わずか3得点。6連敗中だった虎を生き返らせ、苦々しい表情で振り返った。

 故障離脱したブランコ&荒木の穴を感じさせる敗戦だった。象徴は2回無死満塁の好機。荒木の代役堂上直が最悪の三ゴロ併殺打に倒れた。「相手は併殺シフトで遊ゴロなら1点を取れた。一番やっちゃいかんのが三ゴロと投ゴロでしょ。直倫には小言を言っといたけど」。一喝も時すでに遅しで、無得点の拙攻でメッセンジャーを立ち直らせ、流れを阪神に渡した。迫力不足の打線は、8回井端の適時打で1点を返すのがやっとだった。

 だが落ち込んでいる時間はない。今日13日からは首位巨人と前半戦最後の3連戦が待ち受ける。試合前「できる限りくっついていきたい」と話していたライバルとは、再び最大の3差が開いた。しかも前回の東京ドームでは3タテを食らい、首位を明け渡しただけに今回は負けられない。

 「大事なのは間違いないけど、そんなに深刻にならんでね。ナゴヤドームでは運があるんだと、気楽でいくより今の状態では仕方ない。負けられん負けられんでは、余計に力が入る。投手に頑張ってもらわんと」

 相次ぐ主力の離脱で弱った竜戦士に、あえてリラックス指令を出した。そう、舞台は14連勝中のナゴヤドームだ。もちろん言葉とは裏腹、先発は川上、ソト、そしてエース吉見をプロ初の中4日で投入して必勝態勢を敷く。得意のわが家で内弁慶ぶりを存分に発揮。3連勝で、一気の首位奪回を狙う。【松井清員】