エッ、俺が球宴!?

 故障した中日ブランコの代役で2年連続のオールスター出場が決まった阪神榎田大樹投手(25)が13日、甲子園の室内練習場で驚きの会見をした。

 「突然なので、自分でもびっくり。(12日に)グラウンドで練習中に監督に『話がある』と言われて…。『何か悪いことしたかな?』って。いいことで良かった」

 全セの指揮を執る中日高木監督が前日12日に選出を明言。20日の1戦目は地元の京セラドーム大阪で開催されることもあり、白羽の矢が立った。ルーキーだった昨年に続く出場。阪神で新人から2年連続で球宴選出されたのは94~97年の藪(現投手コーチ)以来だ。

 球宴には、貴重なヒントが転がっている。昨季は藤川が機転を利かせて、中日岩瀬に榎田のキャッチボール相手を依頼した。歴代最高のクローザーと夢心地のひとときを過ごした。「岩瀬さんには去年以上に(話を)聞けたらいい」。同じ左腕として学ぶべき点も多く、投球術向上を図る。

 1年前は全球直球勝負で日本ハム稲葉に被弾した。その軌道は脳裏に焼きつく。だからこそ「対戦できればしっかり抑えられれば。阪神の代表として、しっかりいいプレーをできればいい」と気合を込める。巨人山口に次ぐリーグ2位のホールドポイント(20個)を稼ぐ。堂々とマウンドに上がり、存在感を知らしめる。【酒井俊作】