<阪神3-4巨人>◇17日◇甲子園

 甲子園の梅雨は明けなかった。巨人戦6連敗で借金10。阪神坂井信也オーナー(64=電鉄本社会長)にファンの怒りが突き刺さった。観戦後に本拠地を出たオーナーに、男性ファンの怒号が飛んだ。2桁借金を背負ったシーズンでは平年、優勝はおろかAクラス入りも厳しいという長期予報…。イライラ、虎ファンの不快指数はMAXだ。

 怒声が飛んだ。またもや球場外で「事件」が起きた。借金が2桁に到達した直後、坂井オーナーは報道陣の問いかけに無言だった。甲子園を出た瞬間、待ちかまえていた男性ファンから痛烈なヤジを浴びた。

 「坂井さん、いつ勝つんや!

 お前がオーナーやってるうちは勝たれへんわ!」

 阪神ファンのイライラは頂点に達した。若手の奮起で盛り上がったが、結果は1点差負け。借金は今季ワーストの「10」。プロ野球は単なるショーではない。5位に低迷するにもかかわらず、足を運んだ4万人以上の虎党はどう思ったか?

 阪神が2桁借金を記録し、最終的にAクラスに到達したのは過去に3度だけ。CS進出の可能性も限りなく低くなった。この絶望感。昨年10月2日にも、虎の総帥は、ファンの罵声を浴びていた。「こっちは高い金を払っているんだ。ふざけるな」。当時の真弓監督の去就に関する厳しい意見も受けた。2年連続の事件発生、それも3カ月も早い再発は、暗黒時代の本格到来に他ならない。

 この日の敗因は序盤4失点の岩田とともに、ふがいないクリーンアップにもある。鳥谷-新井-金本で、計11打数ノーヒット。前日も2安打で、得点につながる働きは見られなかった。打線の中心にポッカリと穴が開いているようだった。

 和田監督

 少しずつ若い力が出始めているが、それだけではいけない。クリーンアップが奮起しないと。そこにチャンスが回る。打てるかどうかになる。

 チームがかみ合わない今季を象徴する攻撃だ。序盤3回までにチャンスを作っていたが、モノにできず。4回の反撃はこの日に限れば遅かった。

 前半戦も残り1試合だ。宿敵巨人に6連敗では意気も上がらない。

 和田監督

 申し訳ないゲームが続いている。節目のゲームを絶対に取って、前半戦を終われるようにしたい。

 このままではDeNAとの最下位争いだ。オーナーが罵声を浴びなくとも、再建の手だてを見つけなければならない。【田口真一郎】