<ヤクルト1-0中日>◇2日◇神宮

 守道竜がサヨナラ負けで3連敗となり、首位巨人との差は8・5まで広がった。0-0の9回。田島が福地に左翼線へ適時二塁打を浴びた。村中に2週連続完封された高木守道監督(71)は「この球場はうちには何もいいことが起こらん」とヤツ当たりでおはらいをお願い。球団初の3連覇へ秋風が吹き始めた。

 歓喜に沸くヤクルトベンチを見つめ、高木監督はくちびるをかむしかなかった。山内が力投し、0-0で迎えた9回。3番手田島が2死一塁から福地に左翼線へヒットを浴びた。本塁返球のタイミングは際どかったが、走者川本と谷繁が交錯。サヨナラ負けを告げる白球が転がった。3連敗でついに首位巨人の差は最大の8・5に。東都竜党の激しいヤジも浴びながら、高木監督は力なく話した。

 「この球場はうちに何もいいことが起こらん。最後の(福地の)打球だってホームにかえられるような当たりじゃない。それがああいう(交錯)プレーになっちゃうんだから。おはらいしてもらわんとあかんな」

 神様のいる神宮を“おはらいする”とは、何とも刺激的な表現だ。だがそれほど、今季の守道竜は痛い目に合わされてきた。

 4月の神宮では森野が右脇腹肉離れで抹消。4番山崎も野本とインフルエンザで離脱した。7月初旬は、高木監督と権藤投手コーチが舌戦を展開する70歳代バトルの舞台に。さらに8月初旬は3年ぶりの神宮連勝でもヤジが飛び、監督がキレる一幕もあった。そして巨人追撃へ大事な今回の3連戦は2敗1分け。絶望的なゲーム差に広がった。この3年間を見ても神宮は6勝23敗5分けだ。

 「(山内が)いい投球をしたって点が取れんと勝てん。走者が二塁に5回も行ってるのに5の0でしょ」

 攻撃もあと1本が出ず、村中に2週連続の完封負け。3点差以上の逆転勝ちがない貧打ストレスなのか、試合前に思わず空想した。「いてくれればいいなと思う選手」に、「腰が据わったいい打撃をしている」からと、西武中村と即答。3年契約の中村が来るのは夢物語だが、大物打ちへのあこがれは強まっているようだ。

 前日は「巨人(に)だけ勝てばいい」と衝撃発言したが、この日の試合前も「今年の目標は巨人に勝ち越すこと」と苦笑い。やはり逆転優勝への白旗は本物か。試合後は「ゲーム差なんて関係ない!」と言い放った。3連覇へ、秋風が吹き始めた。【松井清員】