5日に阪神球団初のGMに就任した中村勝広氏(63)が6日、兵庫・西宮市の球団事務所で会見に臨んだ。チーム編成を統括する立場から、いきなり現場に苦言を呈した。

 昨年の4位からチーム状態は悪化し、優勝の可能性がなくなった5位に低迷する。早急に立て直しを図る必要がある。他球団との力の差を問われ「真の4番バッターが不在かなという思いで見ています。そういう意味では、今のタイガースの打順編成は理にかなっていないのではないかなと思います」と答えた。球団からは、現場に対して指導や助言する権限を与えられている。新井良を中心にした現在のオーダーに疑問符をつけ、さっそく1軍首脳に苦言を呈した。

 新GMが掲げるチーム再建のアウトラインは、守備と機動力。「センターラインの充実ではないでしょうかね。その強化というのは一番、手っ取り早い」と構想の一端を披露した。

 FAやトレード、外国人などの戦力補強にも積極的に乗り出す姿勢を明かした。日本人メジャーリーガーの西岡や福留の獲得調査をすでに着手。新外国人も含め、「4番」の座を埋めることに力を注ぐ。コーチ編成や育成面にもメスを入れる。今日7日に2軍施設の鳴尾浜球場を視察し、問題山積の大改革がいよいよ始まる。【田口真一郎】