<DeNA1-3ヤクルト>◇6日◇横浜
セ・リーグ本塁打王、ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(28)が、横浜スタジアム場外に飛び出す推定145メートルの超特大決勝2ランを放った。同点の7回2死三塁、DeNA高崎の直球を運ぶトップ独走の27号。右臀(でん)筋肉離れで約1カ月離脱し、7月27日の中日戦以来となる復帰後初本塁打だった。CS進出を争う3位広島が敗れ、ついにゲーム差なしに迫った。セの3位争いも熱くなってきた!
降りしきる雨も強風も関係ない。7回2死三塁、バレンティンが放った衝撃弾は、横浜スタジアムの左翼フェンスのさらに上をハイスピードで通過した。ボールは左翼後方に広がる広場を転々。万が一に備えていた球場係員は「無事回収しました」と言った。道路まで飛び出すことはなく、関内駅前の一等地を走る高級車やファンに直撃しなかったことが救いだった。
8月2日に離脱し、復帰後初本塁打が推定145メートル弾になった。1カ月の離脱中、巨人阿部には5本差に迫られていた。「本当に最高の気持ち。真っすぐが真ん中にきた。今シーズン一番の当たりと言っても言い過ぎじゃない」と興奮した様子。4打数4安打で、直後に雨天コールド勝ちが決まった。
3位広島に1ゲーム差に迫った一戦。4回無死二、三塁のチャンスを逃し、同点に追い付かれた直後の7回1死三塁はスクイズ失敗。1点が遠い展開だったが、直後に一振りですべてを忘れさせた。本塁打の持つ力を、「バレ砲」があらためて実証した。
これで大好きなDeNA戦は、昨季から通算15本塁打。小川監督は「最後は歩かされると思った。存在感は大きいですから」と言った。右臀(でん)筋肉離れに左足首の関節炎を併発し、復帰は当初の予定より遅れた。その間、チームも借金を重ね「フラストレーションがたまった」。前日までの2試合は引っかけた内野ゴロが多く無安打だったが、この日は試合前の打撃練習から右方向を意識した。「打撃のタイミングが遅くて、しっくり来ていなかった。多少の修正をした」とすぐに結果につなげた。
首位打者争いをするミレッジとともに、打撃部門2冠をチーム内で独占する勢いだ。気心は知れ、この日も練習前から大声で談笑。「お互い刺激しながら、いい成績を残せたらと思っていた」と言う。これで、3位広島とはゲーム差なし。役者が戻ってきたヤクルトが、本来の姿を取り戻しつつある。【前田祐輔】



