<楽天9-2西武>◇9日◇Kスタ宮城
エースの粘投で首位西武に3連勝、逆転のCS進出に向けて再浮上した。楽天田中将大投手(23)が、9回8安打2失点で完投し8勝目を挙げた。今季2戦2敗で計11失点と打ち込まれていた西武打線に、得意の「3球勝負」を封印。「何百球いこうが抑えようと思った」と、じっくりと球数をかけて勝負した。チームは7月31日以来の4位に浮上し、11日からは3位ソフトバンクとの3連戦を迎える。
最後の打者を打ち取ると、田中の緊張が解けた。9回2死一、二塁で、上本のボテボテの投ゴロを大事にさばくと、少しだけ笑みを浮かべた。8安打2失点完投。「内容は褒められたものではないです。これから1試合の重みがどんどん重くなってくるので、勝ってつなげられたのは良かった」。首位西武からの今季初勝利を振り返った。
これ以上やられるわけにはいかなかった。7月29日は2回5失点、8月19日は6回途中6失点と続けてKOされた。登板3日前の6日、西武について聞かれると「西武のことは何も言いません」と答えながらも、「もちろん(対策は)考えないと」と続けて話した。早いカウントから積極的に振ってくるパ最強打線に対して打開策を練っていた。
その答えの1つが「3球勝負」の封印だった。いつもは「無駄な球を投げる必要はないです」と、テンポよくストライクを先行させるスタイルを貫く。少しでも長い回を投げたいというエースのこだわりでもある。だが、この日は違った。
田中
球数が何百球いこうがしっかり抑えていこうと思いました。5回、6回で120球になっても抑えようと。球数を使わないと抑えられないと思ったので。
1回先頭の浅村には、ボール球を3球使って一ゴロに仕留めた。「気を抜いたらやられると思っていた。いつもよりさらに強く(気をつけて)いこうという気持ちでした」。佐藤投手コーチから「コントロールが良かった」と評価されながら、打者35人に対し初球のボール球は14度あった。簡単にストライクは取らない。細心の注意を払って116球を投げた。
10回を投げた前回と前々回の登板では沈黙した打線から9点の援護を受け、「攻守に助けてもらった。そこで乗っていけた」と感謝した。7回途中まで無失点で、連続イニング無失点は自己最長の26回1/3に伸ばしたが「興味なかった」。目を向けるのはCS進出。11日から4ゲーム差の3位ソフトバンク戦を含めて9連戦が始まる。「明日からビジターですが、帰ってきたときに順位が変わってるように結果を残したい」。エースらしい言葉だった。【斎藤庸裕】



