<中日0-7阪神>◇9日◇ナゴヤドーム

 GM、収穫たっぷり!

 阪神中村勝広GM(63)が、中日20回戦を電撃視察した。急きょ名古屋行きを決め、プレーボールした午後2時に球場入り。「見たいのがいるから」と話し、球団のブースで戦況を見守った。

 最大のお目当てはプロ2年目の先発岩本だった。キレのある直球を投げ、時折打者を惑わす90キロ台のスローカーブも織り交ぜる。中日を6回無失点に抑えた若武者に最大級の賛辞だ。

 「球の質もコントロールも精度も非常に良かったですね。何より落ち着いたマウンドさばきが素晴らしかった。2年目とは思えない投球。限りない可能性を感じさせてくれた」

 チーム再建のため、5日に正式就任。初仕事に選んだのが2軍施設・鳴尾浜の視察だった。育成に力を注ぐ姿勢を示し、この日は入団後、初めて遠征本隊に合流した。岩本はプロ初星で、GMが持つ来季の先発陣構想に名を連ねたのは間違いない。2日広島戦(甲子園)でドラフト2位歳内が5回1失点と好投。若手が立て続けに活躍し、20歳代前半の台頭という球界のトレンドに、ようやく乗れそうな兆しだ。

 この日は大技小技を駆使して中日を圧倒。ブラゼルとマートンが活躍。助っ人の起用を描く、来季の「4番問題」にも波及しそうだ。中村GMは「攻撃は機動力を絡めた内容で、理想的な野球だったのではないかと思う」と高評価。今日10日には坂井オーナー、南球団社長らと会談予定。クライマックスシリーズ進出は厳しい状況だが、来年に向けて精力的に動く。【酒井俊作】