いざ、メジャー行脚!!

 来季の大リーグ挑戦が決定的な阪神藤川球児投手(32)が29日、成田空港から渡米した。すでに阪神球団との残留交渉を終え、海外球団に移籍可能なフリーエージェント(FA)権の行使も決定。現地では、米国の代理人に選定したアーン・テレム氏らと今後の方針を打ち合わせるほか、西海岸を中心に複数のメジャー球団の施設も見学するとみられる。夢の舞台に向けて本格的に動きだした。

 果てしない夢へとつながる旅路だ。週明けの成田空港。米国に向かう搭乗口。出発時間が迫り、ゲートが閉じそうになったその時、ラフな服装でマスクをつけた男が現れた。無言のまま、足早に機内へ消える。藤川球児だ。メジャー挑戦の下準備のため、ついに旅立った。

 今回の渡米は大きな意味を持つ。すでに米国での代理人にアーン・テレム氏、団野村氏を選定。今後のメジャー球団との交渉に備えて、両氏と話し合うとみられる。また、米国滞在中はドジャース、エンゼルス、ジャイアンツなど西海岸の球団を中心にトレーニング施設を見学する可能性があり、スケールの大きな「メジャー行脚」に発展するかもしれない。衣食住の環境チェックなども含め、腰を据えて米国での生活を思い描くことになる。

 07年オフに初めてメジャー挑戦の意思を公言し、いよいよ夢の実現が近づいてきた。今年4月に海外FA権を取得。シーズン後の今月11日、阪神と残留交渉に臨み「ゆっくり考えたい。それがFAという権利でしょう」と話した。現時点で去就について意思表示していないが、すでに阪神との交渉は終了。球団側は最終的に藤川の意思を尊重する形で落ち着いている。

 藤川は今後、日本シリーズ終了の翌日から7日以内(土日祝日を除く)にコミッショナーへFA申請する。米球界ではドジャースなどに加えてレンジャーズやヤンキースなど強豪球団も興味を示している。あるメジャー関係者は「現時点でクローザーを固定している球団が多いし、大半が藤川をセットアッパーとして考えているだろう」と説明した。

 現地で、自らの位置づけやナマの“感触”をつかむ意義は大きい。阪神で通算220セーブを積み重ねた球界屈指のリリーフエースが、大海原へ飛び出した。