ソフトバンク松中信彦外野手(38)が「秋山塾」で完全復活する。1日、宮崎秋季キャンプがスタート。5年ぶり参加の松中は秋山監督から打撃指導を受けた。今季はレギュラー定着後、自己最少の65試合出場に終わった。レギュラー再奪取をかける来季に向け、ベテラン特権返上でフルメニューをこなした。
レギュラー返り咲きを狙う松中の打撃にいきなりメスが入った。“執刀医”は秋山監督。「信彦は肉離れしてから軸足が使えてなかったからね」。7月中旬に左太もも肉離れを起こした後遺症を見抜き、熱っぽく実演指導。下半身から始まる一連の打撃フォームをやってみせ、軸足の課題を指摘した。「課題を明確にして目的をやってるからいい。若手もベテランも一緒。この世界に完璧はないから」。初日から打線の大黒柱に付きっきりだった。
トリプルスリーから3冠王への豪華レッスン。松中もうれしそうに聞き入った。
「たっぷり時間があるのでみっちりやりたい。シーズン中は監督と(打撃の)話をする時間があまりないし、気付いたことを言っていただけると直せます」
その後は小久保引退で空席となった一塁特守。鳥越内野守備走塁コーチのノックを受けると、今度は素手でマスコットバットでトス打撃に取り組んだ。締めは若手に交じってランニングと、フルメニューを消化。“早上がり”も可能なベテラン特権を返上し「野球ができました。楽しかった」と体の疲労感を喜んだ。
今季の松中は、負傷離脱の影響がありレギュラー定着した99年以降で最少の65試合出場にとどまり、代打要員も多かった。この日あらためて「俺は野球をやりたい」とレギュラー奪取の決意をあらわにした。秋季キャンプ参加は07年以来、5年ぶり。前回はオフも体力強化を続け、翌08年のプロ入り初となる全試合出場につなげた。験のいい秋の宮崎から来季のキーマンが再出発だ。【押谷謙爾】



