厳命!

 4番をなんとかしろ!

 中日高木守道監督(71)が2日、名古屋市内で白井文吾オーナー(84=中日新聞社会長)にリーグ2位に終わった今季の報告を行った。約1時間30分の対談の話題は、もっぱら打てない打線。中でも「シーズンを通じて軸となる4番が欲しい」(同オーナー)と、固定できなかった4番打者が話題にあがった。

 同席した坂井克彦球団社長(67)が説明した。「4番が欲しいという話は出た。ブランコは今日の段階でブラブラ(去就が決まっていない)の状態。残るにしろ、残らないにしろ軸となる4番が必要」。4年間で111本塁打を放ったブランコには残留オファーを出しているが、現時点ではDeNA入りが濃厚となっている。今季4番を務めた和田、山崎の2人も40代で、ベテラン頼りの状態は変わっていない。

 すべては若手の底上げからスタートする。高木監督は会談で堂上剛、高橋周らの名前を挙げ、秋季北谷キャンプで鍛え上げることを約束。「ベテランを追い越してゲームに出る。それが来季の一番の目標」。竜のクリーンアップを1人でも育てたい。そんな思いだ。

 白井オーナーは守道竜1年目を「予想しとった程度のこと以上のことをやってくれた」と評価した。高木監督にとって来季は2年契約の2年目。補強も含めて4番探しが最重要課題の1つになる。就任時には指揮を執る2年間を「(中日にとって)コーヒーブレーク」と評していたが、大きな使命を背負うことになった。【桝井聡】

 ◆12年の中日4番打者

 今季は山崎、ブランコ、和田、森野の4人が4番を打った。巨人とのCSファイナルステージでは、和田が4試合(第1~4戦)ブランコが2試合(第5、6戦)。最後まで固定できなかった。