阪神の契約更改が10日、秋季キャンプ中の高知・芸西町の選手宿舎内で始まった。新人の西田直斗内野手(19)ら13人が契約更改交渉を行った。今季プロ初登板で先発した中日戦で初勝利を挙げるなど2勝を挙げた2年目の岩本輝投手(20)は200万増の年俸800万でサイン。来季は球速を150キロ近くまでアップし、開幕ローテ入りを狙う。(金額は推定)

 思わず、笑みがこぼれた。高野球団本部長との契約更改交渉を終えた岩本は「最後に(1軍で)投げさせてもらって2勝を挙げて、評価は自分の想像よりもしてもらいました。期待を込めてということを言われました」と表情をゆるめ、振り返った。

 プロ初登板だった9月9日中日戦(ナゴヤドーム)に6回無失点で初勝利するなど3試合で2勝1敗。防御率は0・00を守り「今季以上は、絶対にやらないといけない」と、来季のさらなる飛躍を誓う。目標は、開幕1軍ローテ入りだ。「自分としては、最初から(1軍に)いたいです。そのために毎日アピールしていきたい」と、言葉も熱を帯びる。

 1年を通して戦える体づくりをテーマに掲げ、徹底的に鍛え上げるつもりだ。そして目指すのが、武器である直球のレベルアップ。「キレと低めのコントロール。長所を伸ばしていきたい」。さらに「あと4、5キロは欲しい」と球速アップにも意欲的だ。最速144キロから150キロ近くまでのスピードアップ。ドラフト1位藤浪も加わる先発競争に、負けるわけにはいかない。【山本大地】