日本ハム大嶋匠捕手(22)が、今オフに早大の先輩、斎藤佑樹投手(24)との合同自主トレを予定している。日程は未定だが、同じ群馬出身の斎藤からの誘いに即決した。オフの拠点は2軍施設のある千葉・鎌ケ谷だが「呼ばれれば、いつでもどこでも行きます」と意欲的だ。20日、鎌ケ谷で契約更改交渉がスタートし、大嶋は現状維持の500万円でサインした。(金額は推定)

 プロ1年目を終え、精悍(せいかん)な顔つきに変わった大嶋は、ワクワクしながら言った。「斎藤さんに『一緒にやろうか』と言われたんです」。フェニックスリーグに参加するため、宮崎に滞在中のことだった。斎藤からオフの自主トレの誘いを受けた。ともに早大出身で、故郷も同じ群馬の先輩からの提案に「お願いします」と即答。「そう言っていただけるのは、ありがたい」と感謝した。

 オフは鎌ケ谷を拠点にする予定だが、先輩から連絡を受ければ、すぐに駆けつける意気込みだ。場所や時間も関係ない。「呼ばれれば、いつでもどこでも行きます」と鼻息は荒い。現時点で合同自主トレのスケジュールは決定していないが、今週末には球団行事で顔を合わせる予定となっている。「その時にもう1度、話をしてみます」と、斎藤の予定を確認して日程調整を行うつもりだ。

 合同自主トレを行うメリットもある。ソフトボール界からの挑戦1年目は、特に守備面で苦汁をなめた。「課題は全部ですけど、やっぱり守備ですね」と、捕手としてのレベルアップをオフのテーマに掲げる。シーズン中も斎藤が2軍降格していた時は、ブルペンで投球を受け、キャッチングを指導される場面もあった。「斎藤さんと自主トレをできれば、投球を受けることもできるかもしれない」と、自身の技術練習の一環にもなると考えている。

 この日は、プロ初の契約更改交渉に臨み、現状維持の500万円でサインした。「(球団側から)来年が本当の勝負だぞと言われました」。今季は2軍で60試合に出場し打率1割9分9厘、3本塁打に終わった。体重は入団前の99キロから10キロ減の89キロとなった。「規則正しい生活ですかね」と、寮生活による食生活の改善で体も締まり、逆襲の準備は整った。「まずは2軍のレギュラー。でも、やっぱり来年は札幌ドームでプレーしたい」。飛躍の土台を、同郷の先輩と築く。【木下大輔】