ソフトバンクにトレード移籍した吉村裕基外野手(28)は、チームカラーに染まる。18日、東福岡高グラウンドで自主トレを公開。08年に34本塁打も、昨年は25試合で2本塁打と低迷した。新天地で復活にかける気持ちを「色」でも表現する。サングラス、手袋は「チームカラーなので」と黄色を使用。リストバンドも「規定があるので」と注意しながら、黄色をできる限り配色するつもり。昨季までは赤を使っていた。

 地元色も全開でいく。プロ入り後は横浜で過ごしたため「周りとイントネーションが違った」といい、博多弁を遠慮がちに話していたという。「やっぱり、こっちに来たらしっくりくる」。本拠地の勝利後のお立ち台では、内川が大分弁を使うなど方言がよく飛び交うが、吉村が「やったバイ!」と叫ぶシーンが見られるかもしれない。

 道端に雪が残る中で坂道ダッシュをこなし、室内で打ち込んだ。昨秋キャンプで秋山監督から伝授されたインパクトの瞬間まで力まない「脱力打法」を、今も継続。現在は公式球(145~148グラム)より重い240グラムの練習球を打って、習得に励んでいる。「遠慮はダメ。強い気持ちで貢献したい。ホームランを1本でも多く打ちたい」。新打法が完成すれば、柵越えは雪だるま式に増えるはずだ。【大池和幸】