新井の代わりに鳥谷、良太も急浮上!

 阪神和田豊監督(50)がキャンプ休日の18日、新井の1軍離脱によって混沌(こんとん)としている今季の4番について、鳥谷敬内野手(31)新井良太内野手(29)も候補と明かした。

 指揮官は新井を4番の最有力候補と位置づけていた。キーマンは右肩のリハビリと背中の張りで2軍安芸での調整が決定。開幕絶望ではないが、間に合う確証もない。キャンプ最後の休日に取材対応し、話題は打線の中心へと集中した。

 「試したいこともあるし、線にならないといけない。だれが中心になるかで並びも変わってくるだろう」。あくまで理想は4番新井だが、指揮官の胸の中には鳥谷という名前もある。

 「鳥谷?

 なかなか、いいこと聞くねえ。固定できればいいけど長いシーズンだから。理想の打線、点が取れる打線、相手が嫌がる打線。頭の中では3つ。マートン1番の方を嫌がるところもあるだろう」

 非常事態に備えて、和田監督はツープラトンならぬスリープラトンで構える。想定されるのは、新井を4番に据えた理想型、マートン1番、鳥谷4番の攻撃型、さらには西岡、コンラッドの両スイッチヒッターを効果的に配置する相手の嫌がる並び。状況に応じて使い分ける可能性はある。

 主砲に限れば、ここまでの実戦で4番を務めている新井良も候補に挙げた。

 「去年の40試合くらい4番を打って、ワンランク上げてキャンプインしてきた。走者を置いてからの打撃ができてきた。対応力というか」。オープン戦は23日に開幕する。新井の本隊合流を待ちながら、指揮官はさまざまな候補を4番に据えた“実験”を開始する。【鈴木忠平】