ありがとうございま~す。“延長指名”入りました~。中日のドラフト3位古本武尊外野手(22=龍谷大)が19日、1日体験でやって来た1軍の北谷で高木守道監督(71)のハートをわしづかみにした。

 雨のため室内に変更されたフリー打撃では、計61スイングで安打性38本。今日20日も引き続き、1軍で練習を行う権利を手にした。迫力十分のスイングに、守道監督は「明日も(1軍)。良ければずっと置いておく」と昇格にも言及した。

 17日に2軍読谷球場で行われたシート打撃で、昨季10勝の山内から豪快な120メートル弾を放った。この情報が守道監督を揺さぶった。前夜遅く、鶴の一声で急きょ1軍参加が決定。この日朝に配布された練習予定表には、落合前監督から引き継いだ古本の背番号「66」はなかったほど急だった。

 慌ただしくやって来て、大物ぶりを披露した。球場内でまず守道監督にあいさつ。目の故障で昨秋は安静にするしかなく、現在は約97キロという太めボディー。「何キロオーバーや?」と聞かれると「10キロです」と正直に告白した。苦笑いの指揮官は「動ければいいから、打つところを見せてくれ」と体重不問の珍エール。奮い立った古本は「とにかくガムシャラにやりたい」と、ガンガン延長指名?

 をとり続ける覚悟だ。

 今日20日は吉見、山本昌らが登板するシート打撃があり、いきなりエース級との対戦が実現する可能性も。唯一の不安は天気。「雨男なんです。大事な試合はいつも雨です」。予報は曇り。スカッとする1発をぶち込んで、開幕1軍へと突っ走りたい。【八反誠】