<オープン戦:ヤクルト8-8阪神>◇24日◇浦添

 2試合連続の快勝…で締めるはずだった。26日間に及ぶ沖縄滞在最終日、阪神和田豊監督(50)には疲れ倍増のドローだった。

 1回表に27分もかけた攻撃で一気に7点を先制。満塁の走者を次々とかえし、積極的な走塁にニンマリしていた顔は、眉間にシワが寄っていった。4時間近くの試合後、初回の猛攻を聞かれた指揮官は思わず「えらい昔のようだな…」と苦笑した。

 本番1カ月以上も前で、早くも本気モードを全開にした。相手は、3月29日からの開幕カード(神宮)でぶつかるヤクルト。1点差に迫られた8回2死一、三塁で左打ちの5番武内を迎えると、秋山からサウスポー藤原へスイッチした。藤原が四球で2死満塁。右打ちの代打新田に対し、今度は鶴をマウンドへ送った。21日ロッテ練習試合に登板して中2日の鶴は新田の右邪飛でピンチをしのぎ、小刻みな継投が実ったかに思えた。

 和田監督は「オープン戦は勝ちグセをつけるという気持ちで入っている。そういう場面には、それなりの継投を」と明かした。5位から巻き返す立場で、悠長な調整期間はない。貪欲に勝利を追求する集団へ。オープン戦2戦目から、その姿勢を虎将がタクトで伝えた。

 9回に鶴が同点を許し、結果的に勝ちきれなかった。ふがいない投手陣にベンチ上のスタンドからは「フジナミ~」の声も飛んだ。福留や西岡、コンラッドの新戦力がうまくフィットし、上本や大和、新井良らの成長が手に取るように分かった南国での鍛錬も終わった。チェンジ、チャンス、チャレンジの「3C」をテーマに掲げた猛虎復活への戦い。寒い関西に帰っても、スローガン「熱くなれ!」の思いは変わらず戦い続ける。【近間康隆】