日本ハム武田勝投手(34)が、3月29日の西武戦(西武ドーム)で開幕投手を務めることが正式に決まった。沖縄・名護キャンプ最後の休日だった25日、栗山監督が発表した。チームの左腕としては82年高橋一三以来31年ぶり2人目、生え抜き左腕では前身の東映時代も含めて球団史上初の大役になる。前日24日に打診されていた武田勝は「今後の野球人生の1つの良いきっかけになると思う」と快く受諾した。

 昨年の開幕投手・斎藤と同様、指揮官が手紙で通達した。「日本のエース

 武田勝で開幕

 お願いします」。武田勝はマウンド上と変わらない、淡々とした表情で受け取ったという。決断に至った理由を栗山監督は「開幕に行ったピッチャーはすべてのエースと戦い続ける。いろいろな経験の中で、勝なら我慢してくれる」と説明。実戦初登板となった23日の阪神とのオープン戦では3回6失点だったが「早くから(開幕投手は)勝で行くべきだと思っていた」と初志貫徹した。

 栗山監督は昨季のリーグMVP左腕の吉川にも手紙を渡し、ウルフと木佐貫にも登板日を伝えた。先陣を切る武田勝は「ピッチャー全員に刺激を与えられるピッチングをしたい」と、投手陣のリーダーとしての自覚十分に決意表明した。【木下大輔】