中日は25日、今季ナゴヤドームで開催する公式戦7試合で着用する赤色を基調とした特別ユニホームを発表した。「燃竜(もえドラ)」企画と銘打ち、お披露目は開幕3戦目の3月31日のDeNA戦。移籍したブランコ、ソト、ソーサとの因縁初対決にナイン一丸となって燃えて勝ち、V奪回シーズンに弾みをつける。

 中日のイメージを一変させてでも勝つ。V奪回に懸ける高木監督の強い思いが、ユニホーム改革に現れた。赤はチームカラーのひとつだが、赤い上着のユニホームは1936年(昭11)に発足した名古屋軍時代を含めても、球団77年の歴史で初の衝撃だ。今季ナゴヤドームで戦う7試合はドラゴンズブルーをあらため、ドラゴンズレッドで戦闘する。企画名も「燃竜」と書いて「もえドラ」だ。恩納村の宿舎で発表会見に飛び入り参加した竜党女優のいとうまい子は「赤なんて何だと(ファンの)批判も聞きましたが、想像以上に超格好いい!」とぞっこんだ。

 赤こそ高木監督の大好きなラッキーカラーだった。落合前監督は経営や成績の「赤字」を連想させるとして排除した。だが指揮官は一昨年の就任時、「帽子、ユニホーム、スパイクに必ず赤を入れろ」と9年ぶりの一新を指令。帽子のCDマーク、胸の数字、スパイクのラインの3点に赤が入った。「赤は闘志の色。赤が入るとデザイン全体も締まるんだ」。だが、もはやアクセントだけでは物足りない。上着全部を赤に変え、燃えて勝つ意気込みだ。

 お披露目試合も絶好の相手に合わせた。開幕3戦目の3月31日DeNA戦。ブランコ、ソト、ソーサの3助っ人が移籍した、因縁の初カードだ。高木監督は「ブランコなんて三振、三振だ」と鼻息荒いが、この日高橋周とモデルを務めた5年目伊藤も「3月31日にしっかり勝って、勝つ印象づけをしたい」と必勝宣言。企画の仕掛け人、高畠雄作営業部長(47)も「当然勝ちたい。(彼らに)あっちのユニホームを着たいと言わせたい」と力を込めた。

 赤の「燃竜ユニ」は、節目節目の勝負どころで投入する。DeNA戦の次は、名古屋初カードとなる4月30日の巨人戦。ライバル相手に赤の猛威を見せつけ、5月4日に再び憎っくき?

 DeNA戦と続く。

 ドアラは「みんなで暑くなればいい」と「熱く」の字を間違えて笑いも取ったが、13年は「もえドラ」で一丸。守道竜が赤の衣を借りV奪回を目指す。【松井清員】

 ◆竜のユニホームめも

 中日のサードユニホームはリーグ企画による復刻ユニホームを除けば、98年以来15年ぶり。98年に中日選手会が「サンデーユニホーム」を提案し実現。白地に紫のストライプが主体で、ノースリーブの上着という斬新なデザインだったが、着用した本拠地の日曜日が大不振で、1年限りで終了した。