守道監督、もう決めちゃった!?

 中日吉見一起投手(28)の開幕までの道筋が27日、くっきり浮かび上がった。3月2日広島とのオープン戦(ナゴヤドーム)に先発することが判明。その後は“週末ローテ”を守り、3月29日DeNAとの開幕戦に合わせる。一時は右肘不安も抱えていたが、13年もエース右腕が開幕を託される見込みだ。

 開幕までのプロセスがクッキリと浮かんだ。吉見が3月2日広島戦に先発することが確実となった。本来であれば、本拠地初戦となるオープン戦先発はこれまでストッパー岩瀬の“指定席”だったはず。それを押しのけてまでエース右腕が今季初実戦のマウンドに登ることになった。開幕投手を任せる、という首脳陣の意思表示に他ならない。2日は2イニングほど投げる予定で、その後は登板イニング数を徐々に伸ばす。中5日から6日の登板間隔で投げれば、3・29開幕戦にピタリとはまる。よほどのアクシデントがない限り2年連続、3度目の開幕投手は揺らぐことはなさそうだ。

 昨年9月に右肘の肘頭骨棘(こっきょく)を骨折した影響を考慮し、年明けにWBC代表候補の辞退。一時は開幕も危ぶまれたが、独自調整を任されたキャンプで不安を解消していった。19日には故障後初の実戦形式となるシート打撃で、打者13人をノーヒット。5年連続で2桁勝利を積み上げる男は格が違った。

 「キャンプでやりたいことはできた。(実戦では)変化球の曲がりの大きさとかを確認したい。結果より内容です」

 オープン戦もアピール無用だ。開幕までの1カ月をフルに使い変化球や打者との間合いなどをテストする。結果ではなく、1年間戦うための仕込み期間にあてる。負傷降板した日から166日ぶりの実戦。吉見の開幕ロードがナゴヤドームから始まる。【桝井聡】