<WBC強化試合:阪神2-3キューバ>◇27日◇京セラドーム大阪

 阪神ブルックス・コンラッド内野手(33=レイズ)、マット・マートン外野手(31)の助っ人コンビが、キューバ投手陣に襲いかかった。1回に5番マートンが右翼線に先制2点打を放つと、3番コンラッドも負けじと3回、右翼へ二塁打。相手が強いほど燃えるCM砲は、大暴れの予感十分だ。

 かつて世界最強軍団と言われたキューバを相手に、虎の助っ人コンビが牙をむいた。初回1死満塁、マートンが口火を切った。制球に苦しむ相手の先発右腕O・デスパイネの心理を見透かしたかのように、カウント1ボール1ストライクからの直球を狙い打った。右前への2点タイムリー。先制点を奪った。

 「シンプルに考えて自分のやるべきことを考えたら、ああいう結果になった」

 マートンならではの右打ちで、侍ジャパンのライバルを打ち砕いた。

 「まだ、やることはたくさんあるけど、今はいい感じです」

 本人も開花間近の予感がある。今年は早い時期から実戦に出場し、着実に調整を進めている。精神面でも、数字でも、不安定だった昨シーズンの面影はまったくなし。どっしりとしたマートンの姿が頼もしい。

 さらに、コンラッドも続いた。3回1死から2番手右腕ゲバラと対した。大きなカーブを多投してくる相手に左打席でうまくタイミングを合わせた。右翼線を襲う二塁打で出塁した。

 「よく知らない投手に対しても、いい球がくれば、振ることを考えていた」

 第1打席は好機を拡大する四球を選んだ。当初は闘志とパワーばかりが注目されがちだったが、実戦に入って選球眼や、対応力といったクレバーな一面も目立っている。

 球団の国際部門は、新外国人候補をリストアップする際、1つのキーワードを掲げる。「ハングリー」。メジャーで成功を手にした選手より、これから成功をつかもうとする意欲を重んじる。シーツやウィリアムスという日本で成功を収めた駐米スカウトたちのモットーでもあるという。マートンも、コンラッドも、それにあてはまった選手たち。世界の強豪を前にしても、2人の存在感は際立っていた。【鈴木忠平】