中日期待の新助っ人ダニエル・カブレラ投手(31=ダイヤモンドバックス3A)が調整遅れにより、開幕1軍の構想外となっていることが4日、分かった。身長203センチ、メジャー通算48勝の“大物”は開幕ローテ有力候補とみられてきたが、2月の沖縄キャンプで離脱を繰り返し対外試合登板なし。キャンプ後に降格し現状は2軍扱い。代わって同じ新外国人のブラッドリー投手(27=ダイヤモンドバックス)が急浮上。8日の教育リーグ阪神戦(鳴尾浜)で先発テストに臨むプランも判明した。

 テコンドーの黒帯でメジャーの死球王と話題先行のカブレラは、キャンプで寝違えや左ふくらはぎの強い張りを訴え、走り込みなど十分なメニューをこなしていない。この日も2軍ナゴヤ球場で投球練習と投げることはできるが、1軍首脳陣はこのままでは年間通してローテを任せることは難しいと判断。じっくり調整させる方針を固めた。

 同時に、悪童キャラのカブレラとは対照的な優等生ブラッドリーに白羽の矢が立った。右の変則で中継ぎタイプとみられていたが、懸命に練習し日本に溶け込もうと必死。日本語も積極的に学び、オープン戦は2試合で計2回無失点と上々。高木監督もキャンプ総括で「先発の可能性は残してはいる」と発言。大きなチャンスを得た。

 ブラッドリーは「どこで投げるかは監督が決めること。それに従ってチームのためにやるだけ。でも、自分の第一希望は先発」と気合十分。阪神戦は4回をメドに投げ、適性が認められた場合はオープン戦で先発することになる。竜投再編への流れが出てきた。

 ◆ダニエル・カブレラ

 1981年(昭56)5月28日、ドミニカ共和国生まれ。99年にオリオールズと契約。メジャー通算48勝。06年には第1回WBC出場。12-13年ドミニカ・ウインターリーグでは最優秀投手に輝いた。203センチ、118キロ。右投げ右打ち。

 ◆ブラッドリー(本名ブラッド・バーゲセン)1985年9月25日、米カリフォルニア州生まれ。フットヒル高から04年ドラフト4巡目でオリオールズ入り。09年メジャーデビュー。昨季ダイヤモンドバックスで19試合2勝1敗、防御率3・64。日本での登録名はブラッドリー。185センチ、92キロ。右投げ左打ち。