衝撃的だった大谷翔平投手(18)の二刀流デビューから一夜明け、日本ハム栗山英樹監督(51)は22日、北海道へ移動するため現れた羽田空港で、前エースのダルビッシュ(レンジャーズ)をモデルケースとした先発育成プランを進めていく方針を明かした。

 栗山監督はこれまで、ダルビッシュの高卒1年目の資料にじっくり目を通してきた。1軍の先発マウンドへ上がるまで、どのような過程を踏み調整すべきか。「ダルビッシュの1年目が、すごく参考になっている」。ヒントは前エースの成長記録の中にあった。

 05年当時、ヒルマン監督が、ダルビッシュ育成にあたって重視していたと思われるのが球数と登板間隔だ。ダルビッシュの先発デビューは5月の2軍戦。1週間に1度の割合という登板間隔を守った上で少しずつ球数を増やし、100球をめどに投球可能と判断された6月に1軍で先発デビューを果たした。この間、約1カ月。野手としての開幕1軍が決定的な大谷だが「先発で活躍することが(育成方針の)軸になる」。今後は打者・大谷ではなく、投手・大谷としての育成を優先していく。【中島宙恵】