<オープン戦:阪神3-1オリックス>◇23日◇京セラドーム大阪

 阪神の助っ人コンビが、初のアベックアーチをかっ飛ばした。オリックスとの関西ダービー。2回にマット・マートン外野手(31)のソロ本塁打で先制し、同点に追いつかれた4回に左打席のブルックス・コンラッド内野手(33)が右越えに決勝2ラン。12球団トップ、チーム打率2割9分9厘の強力打線を、MC砲ががっちり支えていく。

 まさに「助っ人」と呼びたくなるアーチの共演だった。4回2死一塁。左打席のコンラッドが快音を響かせた。「コン!」と音を立てた打球が、一直線で右翼席へ。鴨志田の投じた137キロ、真ん中に入ってきた甘い球を逃さなかった。追い付かれた直後の効果的な2ラン。これが決勝のホームランとなった。

 9打席ぶりのヒットがスタンドへ届き、本人以上に声を弾ませていた人がいた。同僚のマートンだ。2回、三邪飛に倒れて怒り、拳を振り下ろすコンラッドにすり寄り、優しく一声掛けた。

 マートン

 次の打席はホームランいけるぞ、と言ったんだよ。

 ちゃめっ気たっぷりに笑みを浮かべた。練習試合を含めて「第5号」のコンラッドに合わせるように、ひと足先に今季1号を放っていた。2回2死走者なしで、東野の内角高め直球をコンパクトにたたいた。左翼の5階席フェンスに直撃する特大の先制弾。「高めのボールをうまく打つことができた。いいスイングができたね。今はいい状態だ」と、うなずいた。

 2人はキャンプから常に一緒だった。来日4年目の年下マートンが、日本の配球から私生活まで教えている。不調を察すると、お互いにさりげなく声を掛け合う。まさに喜びもひとしおの初のアベックアーチ。試合前の打撃練習でコンラッドにアドバイスする和田監督も、ひと安心だった。

 和田監督

 マートンは開幕へ向けてキレが出てきたね。振り切って、芯で、このオープン戦でも初じゃない?

 コンラッドはここ何試合か状態が良くなかったから、きっかけにしてほしい。あと1週間なんでね。

 前日22日から開幕オーダーを想定して戦っている。コンラッドは「7番」にも不満を漏らさず「長いこと待っていた開幕がやってくる。プレーさせてもらっていることに感謝して、守備でも全力、打席でもベストを尽くすだけ」と力を込めた。「恐怖の下位打線」が華々しく見せた1発攻勢。機動力だけでなく、13年猛虎打線には破壊力もある。【近間康隆】