<ヤクルト2-0阪神>◇3月31日◇神宮

 完封負けの中、阪神の新外国人ブルックス・コンラッド内野手(33)が2安打で存在感を見せた。2回2死一塁、ヤクルト八木の変化球をとらえて鋭く三遊間を破った。5回先頭でも左翼線へ、痛烈な二塁打を放ってチャンスをつくった。打線の巡り合わせで得点圏で打席がなかったことが悔やまれるほど、相手への脅威となっていた。

 「八木は、すべての球種がよかったから。いい球を逃さずに打ったら、ああいう結果になった」

 八木の速球は140キロ前後だが、100キロ台のスローカーブを駆使して、直球の威力を増していた。ベテラン捕手相川が揺さぶりをかけてきた。40キロの緩急差に苦しみ、ナインはフライを打ち上げ続けた。素手でバットを握るコンラッドだけはしっかりとタイミングを取っていた。

 「昨日、今日と得点するチャンスがありながら、得点できなかったのは残念だけど、自分としてはいい滑り出しができるんじゃないかな」

 開幕1軍には新井良、コンラッド、新井、関本と一塁、三塁を主戦場とする選手が4人も顔をそろえた。当然、ポジション争いも激しくなる。ほとんどの投手が初対戦という難しさもありながら、開幕3連戦を11打数4安打、3二塁打で終えた。これまで比較的、結果の出なかった右打席でもマルチ安打を放った。

 1勝2敗と負け越しで神宮を後にするが、ホームへ持ち帰る収穫はいくつもある。その1つが、7番に座る新助っ人のバットだった。【鈴木忠平】