<中日5-0ヤクルト>◇9日◇ナゴヤドーム

 中日谷繁元信捕手(42)が山本昌の47歳勝利を攻守でアシストした。打っては中押しの2点打など、今季初の猛打賞で2000本へ一気に3本減らしてあと18本。7日の巨人戦(東京ドーム)では左太もも裏の張りを訴えて交代したが、心配無用のリードで2度目の完封継投を導いた。40歳和田も先制打など2打点。竜のおじさん族が超元気だ。

 47歳が元気なら42歳も負けてはいない。谷繁が山本昌の白星を攻守で援護した。昨年2人でマークした球界最年長バッテリーをさらに1年更新するおまけつき。2人合わせて89歳は恐らく世界最年長記録だ。

 谷繁

 いいのか悪いのかは自分でも分からない。打ちたいと思って打席に立っているだけ。必死ですよ。

 謙遜したがチームで一番ノッている。初回2死二、三塁で村中のフォークを左翼線へ運び、2点適時打。さらに左越え二塁打と右前打を放ち、今季初の猛打賞だ。今季10試合でマルチ安打は早くも5度目。打率4割4分8厘&7打点はチームの2冠王。2000安打へいよいよあと18本だ。

 谷繁

 まだまだ。明日18本打てるなら別だけど。

 豪快に笑ったが、本来なら出場すら危ぶまれる状態だった。7日巨人戦で左太もも裏に張りを訴えて途中交代。高木監督は試合前「状態を見て休んでいい」と声を掛けたが、「大丈夫です、行きます!」と即答。何ごともなかったようにスタメンマスクをかぶり、山本昌の好投&2度目の無失点リレーをアシストした。

 谷繁

 出てる以上は大丈夫。ダメだったら出ていません!

 プロ魂に刺激されたように打線が初回から爆発。「3連敗のあとだし、何としても先制したかった」という40歳和田も、5試合ぶり打点となる先制&中押しの2本のタイムリー。序盤で勝負の行方を決めた。高木監督も「今のチーム状態で谷繁の存在感はすごい」と最敬礼。元気な竜のおじさん族の中心に背番号27がいる。【松井清員】