<DeNA1-5広島>◇10日◇横浜
広島がブライアン・バリントン投手(32)の力投で、今季初めて最下位を脱出した。8回2/3を7安打1失点。2年ぶりの完投勝利目前に迫る好投を見せた。チームは今季初の3連勝。打線も4試合連続の2ケタ安打と投打の歯車がかみ合い始めた。開幕直後こそ出遅れたが、快進撃はこれからだ。
バリントンは9回のマウンドにも君臨していた。打たせる投球から一変、最後の力を振り絞る熱を帯びた投球。中村を直球3球勝負で空振り三振、ブランコはこの日効果的だったスライダーで空を切らせた。11年4月29日中日戦(ナゴヤドーム)以来の、9回完投勝利が見えていた。だが、2死までこぎ着けながらラミレス、荒波に連打を許す。球数は110球に達し、最後はミコライオに託した。
「あそこまで行ったら、終わらせたかったね」
試合後は、苦笑いを見せたが申し分ない投球だった。8回2/3を7安打1失点で2勝目を挙げた。
駆け引きに勝った。DeNA打線は、バリントンがストライク先行でくることを予想し早打ちをしかけてきた。「だから、相手のバランスを崩そうとした。初球にチェンジアップを投げてみたりね」とニヤリ。5回までを48球で抑え、打線が逆転してからは余裕の投球だった。
野村監督も「今日はバリントン。バリントンに尽きると」絶賛だ。来日3年目を迎える今季、リニューアルしたのはスライダーだ。あえて、曲がり幅を狭めることでカウントを稼げるようにした。相手が戸惑うことで凡打を誘発している。
「開幕投手」は気遣いの人でもある。開幕直後のこと。練習休日に、3月下旬にマツダスタジアム隣にオープンした倉庫型卸売チェーン「コストコ」に出かけリフレッシュした。そのとき購入したのは、コーヒーメーカー。翌日チームの食堂に持ち込んだ。ローテを支える右腕は、チームの和を大切にしている。
今季初の3連勝でついに最下位を脱出した。打線も4試合連続2ケタ安打。開幕直後に「4」まで膨らんだ借金は「1」となり、完済間近。さあ、鯉の季節がやってくる。【鎌田真一郎】



