<ヤクルト4-2巨人>◇26日◇神宮

 巨人がまた先発左腕に屈した。ヤクルト先発石川が、先制点と本塁方向への強い追い風を味方にし、コーナーをワイドに使って攻めてきた。6回まで1安打。奪われた主導権を取り戻せずに今季5敗目を喫した。

 敗戦に傾向が出てきた。5敗すべての試合で、先発投手はサウスポーとなる。ヤクルト石川、阪神は榎田と能見。広島の中村恭。全員に、先発投手の責任を示す指標である6回、自責点3以内のクオリティースタートを許した。チーム勝率7割7分3厘に対し、ビジター勝率は5割。この日の先発ホールトンのように、先制されるとボールを散らされて苦しい。原辰徳監督(54)が「まだ始まったばかり」と言うように、悲観する時期ではない。ただ「つながってきた中で、長野が。凡打でも、内容が」と指摘した7回の攻撃に今後の指針があった。

 この回、じっくり低めを見極めた。敵失を起点に、大田の四球、寺内の内野安打と、下位がしぶとくつないでいった。代打矢野の適時打で1点差とし、なお2死満塁で長野。2球目の捕邪飛で反撃は止まった。つなぎを徹底し、決めるべき主力が仕留める。このスタイルがより大切になったのは、苦戦する左腕に対してだけの話ではない。

 打線をけん引してきたボウカーが、右手小指を骨折した。原監督は「左打ちの外野手の故障は(高橋由に続き)2人目だから。残念です。全員で戦うしかない」と話した。欠けた“大駒”2枚の復帰時期は流動的。より盤石の状態で故障者を迎えるためにも、それぞれが役割を全うする必要がある。【宮下敬至】