<ソフトバンク7-1DeNA>◇22日◇ヤフオクドーム

 マッチのひと振りで借金返済だ。ソフトバンクは松田宣浩内野手(30)が1回2死満塁から自身3度目となる5号満塁本塁打を放ち、DeNAに快勝。3連勝でリーグ戦の勝率を5割に戻した。交流戦は4勝3敗と勝ち越し。打法を変更し不振から脱出しつつあるマッチが打てば、好調な打線の勢いはさらに増していく。

 打った瞬間大きな声で叫んだ。松田は左中間へ手応え十分の打球が吸い込まれるのを確認すると大きく右腕を挙げた。「なんとか食らいついていきました」。自身3度目となるグランドスラムで、初回から同い年の先発寺原を援護した。

 2ストライクから鄭凱文が3球続けてきたスライダーを逃さなかった。初めて対戦する相手、「3球目もスライダーは頭にありました。軌道を見ることができたのが大きい」と打席で冷静だった。秋山監督も「マッチの本塁打が大きかった。四球3つもらって1発で4点だからね」と、相手にもらった好機でのひと振りを褒めた。

 笑顔で生還したベンチ前では最近チーム内で流行のポーズで喜びあった。右手で鳥のくちばしをつくるもので、女性アイドルグループももいろクローバーZの「ココ☆ナツ」のポーズから来ているという。

 そんな元気印の松田も「頭の中がぐちゃぐちゃ」というほど打撃不振に悩んでいる。3、4月の打率は2割8分6厘も5月は1割7分9厘に落ち込んでいる。

 2安打を放った20日中日戦から、下半身を低くして重心を下げる打法に変更した。前で捉える自称「前手ギュン」打法には変わりないが、調子を崩している今、球を迎えにいかないように状態を低くしている。早出特打では通常設置しないマシンを相手にした。通常より20キロ程度速めの130キロ台の球で軸回転できるように矯正した。フリー打撃では全部反対方向に打つなど、工夫を重ねている。

 17日には30歳になった。当日には「急に体が疲れるようになった」と冗談を言っていたが、この日は「汗が非常に出ます。血液はサラサラです」と健康体をアピールした。

 勝ち投手の寺原とお立ち台に上り、久々に「1、2、3、マ~ッチ!」と叫び大歓声を浴びた。そして、ベンチ裏に戻り「テラ、合言葉は?

 『俺たち同級生!』」とニッコリ勝利の喜びを分かち合っていた。【石橋隆雄】