統一球が今季から秘密裏に変更されていた問題で、日本野球機構(NPB)の釈明会見から一夜明けた13日、都内のNPB事務局には朝から抗議の電話が殺到し、職員が対応に追われた。広報担当者は「午前10時の業務開始から8本ある電話回線にひっきりなしにかかってきました。正確な数はカウントできませんでしたが、200件以上はあった」と、説明した。「NPBは説明責任をちゃんと果たしてほしい」、「加藤コミッショナーは辞めるべき」という厳しい意見が多かったという。

 事態を沈静化させるための会見が、逆にファンの怒りに火をつけた。NPB公式サイト内の「ご意見箱」にも多くの苦情メールが届いた。関係者によれば、加藤コミッショナーが「不祥事だとは思わない」など“無責任発言”を連発した会見を境にメール数は急増。12日夕方まで900件だったメールは13日午後には約4000件まで増えたという。

 ファンだけではなく、統一球仕様変更を事前に知らされていなかった選手からも不満の声が出ているため、NPB下田事務局長は14日に緊急の12球団代表者会議を開いて事情説明と謝罪を行うことを明かした。会議には加藤コミッショナーも出席する予定。また、15日以降はNPBの担当者が各球場を回って選手に直接謝罪する“おわび行脚”を検討しているという。