<楽天3-0日本ハム>◇11日◇Kスタ宮城
楽天川井貴志投手(36)がチームに5カード連続の勝ち越しをもたらした。「ボブ」の愛称で親しまれるベテラン左腕は、右打者の外への制球が抜群だった。7回3安打無失点で3勝目。先発での3連勝は、プロ15年目で初めてだ。「右足がぐらついていた」と試合直前のブルペンで修正。体の開きを抑え、日本ハム打線を牛耳った。
ボブは謙虚だ。7回を投げ終えると、星野監督から「完封しろ」と指令が下りた。球数は94球。自身初の完封も見えたが「目いっぱいです」と辞退した。リードは3点あった。なぜ!?
「いや~、完封に失礼です。僕に完封なんて、まだまだ」と、36歳は照れた。
ボブは心優しい。だから、後輩たちに好かれる。9日の日本ハム戦は東京ドーム。登板しない川井は、永井、戸村、則本と練習後、仙台に戻った。ただ、他の3人は始球式に訪れたアイドルグループ「乃木坂46」に興味津々。すぐには帰りたがらなかった。そんな後輩たちを待ってあげた。ちなみに、ボブは乃木坂46の誰が好き?
「興味ないですよ~」と、また照れた。
ボブは実はずぶとい。若い頃は験担ぎばかり。靴下は左から。勝ったら通勤路は同じ。登板2日前から肉は食べない等々。「いつの間にか、がんじがらめ。今は自然体です」。マウンドで全力を出すだけだ。
先発が足りない時に昇格するから、「困った時のボブ」と言われた。だが、首位を走る今、星野監督は「困ってないじゃないか。ボブ、ボブ。本当に良かった」と褒めちぎった。そのボブは「次も頑張ります」といつもと変わらない。【古川真弥】



