逆襲のキーマンが約束した。右肩痛で2軍調整中の中日浅尾拓也投手(28)が今日12日、今季初めて1軍に昇格する。1軍投手練習に合流した右腕は「抑えられるように頑張りたい」と力強く宣言。苦境に立たされたチームを救うのは、背番号41しかいない。G倒の使者がついにナゴヤドームに帰ってくる。

 炎天下のナゴヤ球場で爽やかな笑顔を浮かべた。山本昌、山井らが参加する1軍の投手練習に合流した浅尾は力強く約束した。

 「(首脳陣から)声をかけてもらって上がるのは自分に自信がないと『いけます』とは言えない。自分のできる範囲で抑えられるように頑張りたい」

 これまでは自身の投球についての強気発言は極力避けてきた。2軍調整している間は、まだ戦力ではない。だが、この日の浅尾は違った。顔は穏やかでも心はすでに燃え上がっていた。

 右肩の状態も問題なしを強調した。6月23日のウエスタン・リーグ広島戦(ナゴヤ球場)で実戦復帰してから計5試合2軍公式戦に登板しているが、雨天中止の影響で“連投テスト”ができなかった。1軍で連投となれば思わぬアクシデントが発生するかもしれない…。そんな不安を一蹴した。

 「雨で中止になったときも(室内で)シート打撃(で投手)をしている。怖さとかはありません」

 復帰の舞台は本拠地での巨人戦。今中投手コーチは「上げる以上は中途半端なところではいかんよ」と話しており、しびれる場面が予想される。首位巨人と16・5ゲーム差。これ以上離されることになれば、前半戦で希望の光が消える。逆にキーマンの活躍でG倒となれば一気に活気づく。

 「自分1人でチームが変わるとは思わない。力を合わせてやっていきたい。早く戦力になりたい」

 2月のWBC日本代表合宿で実戦機会がないまま落選。そこから真っ暗なトンネルをさまよった。1軍のマウンドに立てると信じていたからこそ耐えられた。もう気持ちを押し殺すことはない。すべての感情をナゴヤドームのマウンドではき出す。【桝井聡】